民主党執行部は19日、産経新聞の17日付のインタビューで小沢一郎幹事長らを批判した生方(うぶかた)幸夫副幹事長の解任を、23日の党常任幹事会で正式に決定する方針を決めた。これに対し、生方氏は「批判を切って済ませては何の党改革にもつながらない」と反発、党倫理規則に基づく不服申し立てを検討する考えを示した。
だが、党執行部は不服申し立てができる「処分」ではなく、小沢一郎幹事長の権限による「通常の人事異動」の形式をとることで、生方氏の主張が展開される場となりかねない不服申し立てを封じる構えだ。
鳩山由紀夫首相は19日、記者団に対し、「さまざまな声があるのは民主主義の世の中だから大いに結構だ。それを党内で議論しながら、一つにまとめていくのが正しい民主的なプロセス。それをせず党の外で発言するのは必ずしも望ましいことではない」と述べ、解任は妥当との考えを示した。
また、小沢氏は同日、高松市内で夏の参院選に向けた党推薦候補擁立の記者会見を行ったが、東京からの同行記者団の質問を受け付けず、生方氏の問題について言及しなかった。
一方、生方氏は記者団に「幹事長は(自身の政治とカネの問題について)きちんと説明するか、説明ができないなら(幹事長を)辞めるか、二つに一つだ」と、小沢氏を批判した。民放テレビ番組では「国民の多くが辞めた方がいいと思っている小沢氏に何もいえない首相が率いる民主党はどうなのか、となる」と、首相にも苦言を呈した。
首相と平野博文官房長官は「自由に党内でいえばいい」(平野氏)などと述べ、報道機関のインタビューなど、党外での自由な主張に批判的見解を示した。
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